ガールズちゃんねる
  • 178. 匿名 2016/01/09(土) 19:25:30 

    町の広場に立つ「幸せの王子」の像は、見上げる人々に幸せな気持ちをもたらしていましたが、王子は幸せではありませんでした。王子はお城にいた時には知らなかった、貧しい人達の悲しみを見て、心を痛めていました。当たり前に思っていた自分の暮らしが、恵まれていたものであったことに気付いたのです。
    でも台の上ではどうすることもできません。王子の流す切ない涙が、ツバメとの出会いになりました。体の宝石を失っても、貧しい人達を助けたいと思う王子の優しい気持ちは、ツバメの心を動かしました。ツバメは冬の気配を感じながらも、王子のお使いをするために、南の国への出発を一日延ばしにしていきました。お使いをしているうちに芽生えてきた優しい王子への愛。信じ切ってすべてをツバメに託す王子。互いの愛と信頼に支えられて、王子の宝石は貧しい人達の悲しみをぬぐい、幸せをもたらしてきました。
    人々を思いやる気持ちを貫いた王子と、王子の意思を実現させたツバメは、一緒に神に召され「永遠の幸せ」を得たのです。

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